関心を持つ・・・

2008.6.18

先月PTCのセミナーのあと
皆さんにアンケートを書いてもらったのですが、
その中に
「先生は優秀な生徒さんばかり教えているのかと
 大きな誤解をしていました。」
と言うような内容がいくつかありました。

私が、読譜がなかなかできない子、
練習をちっともしてきてくれない子の対処法をお話したもので
「え?そんな生徒もいるの?」と思われたようです。

これには私の方が驚き・・・!

うちにだって、いろんな生徒がいますよ~!
もちろん優秀な生徒も増えては来ましたが、
別にオーディションをしてから
入会していただいているわけはないので
いろいろな生徒がいます。

先日もこんなことがありました。

小学校低学年の生徒・・・
入会してから3年ほどになりますが、
お母さんはほとんどレッスンを見学されることはありません。
(お仕事があってどうしてもできない、
と言うことでもないらしいのですが・・・)

連絡帳だけは必ずチェックしてくださいと
口うるさく言っているので、
それだけはしてくださいますが・・・

ある週、小さい生徒には必ず渡している
「練習記録カード」(練習した日にシールを貼るカード)
を忘れてきた、と言ってきました。
その上、爪は伸びたまま・・・

もちろんこの2つで「練習できていない」ことは
すぐにわかります。
現実に、前の週からほとんど進歩のない状態でした。

連絡帳に「練習カード、持ってきてください。爪を切ってきてください。」と
記入して持って帰ってもらいました。

ですが・・・次の週も同じ状態でした。
私は前回より一回りも大きな字で
「練習カード、持って来てください。爪を切ってきてください」と記入して
ご丁寧に赤鉛筆で、波々の下線まで付けて・・・(笑)

その次の週はやっと練習カードも持ってきてくれて、
爪もきれいに切りそろえられていました。
またこの週は、家での練習の様子も書き加えられていました。

そういう時には、もちろん練習もきちんとできていて
ピアノの音さえも違ってきます。

「練習カード」や「爪」・・・
こういうことは、お母さんがこの1週間
子供のピアノに関心を持って下さっていたのかどうか
の表れです。

私はお母さんに、横に張り付いて
練習を手助けして下さいなんて
言ったことは一度もありません。

ただ、関心は持って欲しい・・・
その日練習をしたのかしなかったのか、
難しそうにしてたのか、そうでもなかったか・・・

子供たちはあたりまえだけど、いろいろです。
頭の回転の早い子、遅い子、器用な子、不器用な子、
音楽性を生まれもって持っている子、そうでない子・・・・

ただ、どんな子供でも
親御さんの関心さえあれば、
ピアニストにはなれなくても、
ピアノを一生楽しむ、と言うところまでは到達します。
(少なくとも、私はそれを目標にレッスンしている・・・)

ただ・・・親に関心を持ってもらえない・・・
これはもうお手上げです。

小さな子供が、自分の意思で爪を切り
自分から進んで必要なだけの練習をする・・・
なんてことは、ありえませんから・・・

どんな生徒が困りますか?という質問を受けたなら
答えはただ1つです。
「親に関心を持ってもらえない生徒」・・・です。

こんなことを書くと、
「レッスンに付いていかない親」=「関心を持たない親」
のような誤解を受けてしまうかもしれませんが・・・

これも間違いです。

付いてこられなくても、きちっと家での様子を連絡帳に記入してくださり
絶えず関心を持って応援してくださっているお母さんは
何人もおられます。

逆に・・・付いて来られても・・・・

ず~~~っと延々漫画を読んでおられるお母さん、
ず~~~っと携帯メールを打っておられるお母さんもおられます。

たった週1回のレッスン、
子供さんがどういう演奏をしているのか、
何を注意されているのか・・・聞いていただきたいんですけどね~・・・

でも直接「漫画読まないで下さい。」とか「メール辞めてください」
とは言えない、気が小さい私・・・(笑)

「お母さんの漫画、メール禁止!」と
貼り出そうかと・・・
マジで思っている今日この頃です。(笑)

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