アビテックス、探しています!

2011.4.25

土曜日から
横浜のステップに行っていました。

今回アドバイザーでご一緒したS先生・・・

福島県浪江町の先生です。

おうちは原発から10キロのところだそうです。

グランドピアノ5台所有し、
4つのレッスンルームで
元教え子だった先生何人かと
大きく教室をされていたそうです。

地震のすぐあと、
原発が大変だ、という事で
サンダル履きで、着の身着のまま逃げた、
と言われていました。

その後、一度も家に戻られていないそうです。

現在、東京の被災者用住宅にお住まいです。

「住むところは用意してもらったけどね、なーんにもないの。
 おちゃわん一個から、買わなくちゃいけないの。」
と言われていました。

数日過ごした避難所での生活、
入院しておられたお父さまを引き取り、転々とされたこと、
ご親戚が安置されていた遺体安置所のこと、
そして今の浪江町の状態・・・

いろいろな話を伺いました。
想像を絶することばかりです。

テレビや新聞報道は
世間に報道して差し支えのない
ほんの一部のことなのだ・・・と思いました。

現実は・・・もっともっと悲惨です。

うつ状態になっておられる方も
たくさんおられるそうです。

S先生の生徒さん・・・
毎年コンペにもたくさん出られていたそうです。

3月に課題曲が発表になり
皆選曲に張り切っていたそうです。

今は生徒さんたちは皆避難生活です。

連絡が取れない生徒さんもおられるそうです。

生徒さんのピアノが
何台も津波で流されてしまったそうです。
買ったばかりのグランドピアノも・・・です。

東京に避難している生徒さんが
先生を頼って会いに来られるそうです。

「何とかピアノを弾かせてあげたい」
と、先生はおっしゃっておられました。

今、アビテックスを探しておられます。

被災者用住宅は、集合住宅で
音を出せる状態ではないそうです。

中古の・・・ぼろぼろでもいいから・・・
と言っておられます。

何軒か楽器店に問い合わせたそうですが、
高くて手が出ない、と言っておられました。

家を建て直すから、今までのアビテックスが不要になった・・・
と言うような方、おられませんでしょうか。

業者に引き取ってもらう額と同じ額で
S先生にお譲りしてもいい、という方・・・
おられませんでしょうか・・・

どうかどうか、よろしくお願いします。

「しばらくは、帰れそうもないから・・・」

先生は腹をくくってらっしゃいます。

先生の避難先で
ピアノを弾く環境が整えば・・・

多くの浪江町の子供達の
笑顔に繋がると思います。

よろしくお願いします。

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